メッセージ
「研究は、自分で努力して頑張って、いろいろ調べて、見たこともない壁を乗り越えていくもの。世界の誰も知らなかったことを解き明かすロマンがあります。
高校の時に一番面白かった化学を大学で専攻しました。生き物も好きで、生物の持つタンパク質を対象として、レーザーを使って物理化学的な観点から生体分子を調べたいと思っていたので、大学院ではその研究をされている先生の研究室を選びました。私の場合は調べる試料がタンパク質が中心なので、普通には購入することができません。それで、自分で大腸菌や酵母を使って、遺伝子操作技術で作らないといけない。調べる試料も自分で作って、また、それをちゃんと測れないといけない、両方が必要になります。 研究者の道を選んだのは、なんでこんな化学反応が起きるのか、なんでこんな生き物が生きているんだろうとか、メカニズムを調べて、わからないことを解き明かすことにすごくロマンのある職業だと思ったから。自分が納得するレベルのデータを出そう、世界のどこよりも生き物の持つ分子のメカニズムを理解するため、徹底的に考えるだけ考えて、これ以上ないというところまで突き詰めていこうという気持ちで研究を進めています。
物質系専攻を志す学生へ
生きるためのエネルギーを光から作る、色や形を光で見る、複雑な酵素反応を光で制御するなど、生き物の体の中では様々な光を使った機能を持つタンパク質が働いています。私たちはその分子メカニズムを先端的な分光学を用いて解明し、それをもとに優れた分子ツールを作ることを目指した研究を行っています。スタートして間もない研究室ですが、自然界の生き物が持つ、複雑で精緻な世界に興味がある人はぜひ一緒に研究をしませんか。