メッセージ
「面白いと思えること」このシンプルな気持ちが今までなかったモノの発見や新しい物質を作っていくことに繋がっていきます。
大学で勉強した教科書の枠を外れて「世界で一番初め」を自分で作ることが大学院での研究です。 私が学生の当時、スピントロニクスの研究は走りでしたが、今まで流したことのない物質にスピンを流すことで多くの発見がありました。 スピントロニクスでは今でも数多くの発見があり、とても面白いので形を変えながら今も続けています。 自分が発見した新しいことは、最初はあやふやで他人にはわかりにくいものです。 けれどその内容を、相手にわかるようにきちんと伝えることが大事です。相手が理解してくれないと、本当の意味での発見とはいえないと思っています。 大切なのはどんなことでも謙虚な気持ちで一生懸命にやること。必要な知識をどのように得るか、そしてどのように知識を使うかが分かれば、専門に関わらずどこでも使える能力になります。 私の恩師は「周りの人を幸せにしたい」という気持ちで一緒に頑張ってくれる先生でした。それを引き継いで、私も大学院生やスタッフにとっていい環境を作っていきたいと思っています。
物質系専攻を志す学生へ
研究では教科書に書いてあるような世の中で知られていることは行いません。未だに誰もやっていないことを世界に先駆けて実施し、発表することにより世の中を動かすことが研究の目的であるためです。 私たちの研究室では原子層成長技術を利用した新物質・材料薄膜デバイスを学生さん自身が作製し、新しい物の性質を発見し、論文や国際学会等で発表することを大事にしています。私たちの研究は基礎的側面を多く持ちながら、実際の応用にもつながるものです。従って学問の世界と産業界の両方に触れ、視野を広げることができます。新物質・材料薄膜デバイスを用いた量子スピントロニクスの研究を物質系専攻で一緒にやりましょう。