最初はお互い尊敬し合い、ありきたりな言葉で慎重に話していた。 しかし、だんだんと打ち解け、自分の本当の考えをはっきり素直に話せるようになってきた。 一人ひとりが決意できる言葉に凝縮されていた。

本当に優れた授業はカオスのほんの手前で行われる。 シナジーとは、グループの全員が古い脚本を捨て、新しい脚本を書き始めることだと言ってもいい。 最初は思ってもみなかった洞察が生まれ、斬新な計画となって実を結ぶのである。

効果的でない人生を送る人は、自分の潜在能力を発揮することなく日々を過ごしている。 創造的な活動のほとんどは、予測のつかない出来事がつきものである。 先が見えず、当たるのか外れるのかもわからず、試行錯誤の連続である。

シナジーは、原則中心のリーダーシップの神髄である。 シナジーとは、簡単に言えば、全体の合計は個々の部分の総和より大きくなるということである。 人を愛し、人のためを思って生きる脚本なのではないだろうか。

相手を本気で理解しようと思って聴くから、あなた自身も相手から影響を受ける。 他者を理解し、その人の魂に触れることは、神聖な場所に足を踏み入れるのと同じなのである。 まず理解に徹する。

まず理解に徹して、そして理解される。 Win-Winの結果に到着するためにも不可欠である。 Win-Winを実現するには、思いやりと勇気の両方が高いレベルで必要だ。

人の話を聞けるようになると、とらえ方は人によって大きく異なることがわかってくる。 両方が正しい、そう思えるようになるのだ。 こちらがまず相手を理解する努力をすることが大切なのである。

人の話を聞く際の四つの反応「評価する」「探る」「助言する」「解釈する」 ほとんどの人はこれらの反応にすっかり脚本づけされている。 人は誰でも、自分のことをわかってもらいたいと思っている。

まず理解に徹することが正しい原則であることは、人生のあらゆる場面に表れている。 診断を信用できなければ、処方も信用できないのである。 もっとも力を発揮する分野は、やはり人間関係だろう。

「まず理解に徹する」ためには、大きなパラダイムシフトが必要である。 私たちはたいていまず自分を理解してもらおうとする。 まず相手を理解しようと聴くことであり、相手の身になって聴くことである。